農地転用の費用はいくら?行政書士が相場・内訳・手続きのポイントをやさしく解説

「実家の田んぼを駐車場にしたい」「畑を売って住宅用地にしたい」と考える方は多いものです。しかし、いざ動き出そうとすると「農地転用にはどのくらい費用がかかるの?」「誰に頼めばいいの?」と戸惑う方が少なくありません。

この記事では、農地転用にかかる費用の目安・内訳・節約のコツを、行政書士の視点でわかりやすくお伝えします。詳しくない方にも読みやすいように、難しい専門用語はできるだけ使わずに説明します。

1. 農地転用とは? なぜお金がかかるの?

農地転用とは、「農地を農業以外の目的に使う」ことをいいます。たとえば、畑を住宅や駐車場、倉庫などに変える場合がこれにあたります。

転用には行政への申請や届出が必要で、土地の調査、測量、図面作成、書類作成、許可申請など、いくつもの手順があります。これらの手続きには時間も知識も必要なため、専門家に依頼することが一般的です。

つまり、費用がかかるのは「工事費」だけではなく、申請までの準備と許可を得るための手続きにコストが発生するからなのです。

2. 農地転用の主な費用項目と相場

農地転用には大きく分けて次のような費用がかかります。

① 測量・図面作成費

土地の境界を確認し、図面を作成するための費用です。10万円〜30万円程度が一般的ですが、面積や形状が複雑な場合はさらに高くなることもあります。

② 行政書士など専門家の申請費用

農地法第4条・第5条に基づく許可申請や届出書類の作成を依頼する費用です。事案の難易度によって異なりますが、10万円〜25万円程度が目安です。都市計画法の調整が必要な場合は追加費用が発生します。

③ 登記や名義変更の費用

転用後に登記内容を変更する際は、司法書士への依頼費用や登録免許税がかかります。おおむね5万〜10万円ほど見ておくとよいでしょう。

④ その他の諸費用

転用後に宅地造成を行う場合は、排水や擁壁工事などの費用も別途必要です。これはケースごとに異なりますが、数十万円〜数百万円単位になることもあります。

目安として合計20万円〜60万円程度が「申請に関する基本的な費用」です。工事費用は別途見積もりが必要です。

3. 費用が高くなるケースとその理由

同じ「農地転用」でも、土地の条件や手続きの種類によって費用は大きく異なります。特に次のようなケースでは費用が高くなる傾向があります。

① 農業振興地域(青地)にある土地

農用地区域内(いわゆる「青地」)は原則転用できません。除外申請が必要になり、審査期間も長く、申請書類や資料作成が増えるため費用が高くなります。(申請をしても許可されるハードルは高いです。)

② 市街化調整区域にある土地

住宅建築が原則認められない区域のため、行政との調整や立地要件の確認が必要になります。許可申請の難易度が高く、専門家の労力も増えるため費用が上がります。

③ 境界が不明確な土地や共有名義の土地

測量や関係者の同意が必要で、手間と時間が増えるため追加費用が発生します。

4. 農地転用費用を抑える3つのコツ

① 事前に役所に相談して方向性を確認

農地転用の手続きは、自治体ごとに受付時期や判断基準が異なります。まずは農業委員会や市町村の農地担当課に相談し、「転用が可能か」を確認しておくと無駄な費用を防げます。

② 測量士・行政書士・司法書士を一括で相談

分業で依頼するとそれぞれに基本料がかかりますが、同じ事務所や連携体制のある専門家にまとめて依頼すれば、重複コストを抑えられることがあります。  ※当事務所では、行政書士を窓口として関係専門家に連携します。

③ 目的を明確にしておく

「まず駐車場に」「将来は住宅用に」など、最終的な利用目的をはっきり伝えることで、適切な手続きと費用を見積もりやすくなります。

5. 行政書士に依頼するメリット

農地転用は「やってみたら簡単」ではなく、許可要件や法的判断が複雑です。経験のある行政書士に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

  • 自治体ごとの判断基準に沿って、通りやすい書類を整える
  • 除外申請・許可申請を同時に進め、期間を短縮
  • 費用の見積もりを明確にし、無駄な支出を防ぐ

とくに初めて手続きを行う方にとっては、「時間の節約」と「失敗の防止」という点で、専門家への依頼は結果的に経済的です。

6. まとめ:早めの相談で費用を最小限に

農地転用の費用は、土地の場所や条件によってさまざまですが、一般的には20〜60万円程度が目安です。高額になる前に、まずは現状を把握し、どのような手続きが必要かを確認しましょう。

「思ったより難しそう」「どこに相談すればいいかわからない」と感じたら、行政書士に早めに相談することをおすすめします。初回の相談で方向性を整理するだけでも、費用と時間を大きく節約できます。

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