農地法関係 category

農地法関係 2026年10月28日

市街化調整区域の農地に家は建てられる?農家住宅・分家住宅の条件を解説

こんにちは。奈良県で行政書士をしております山田です。 「親から引き継いだ農地があるけれど、そこに自分の家を建てることはできないだろうか」「市街化調整区域にある土地なので、住宅を建てるのは難しいと言われた」 農地の活用を考えるとき、このような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。市街化調整区域は、市街化を抑制するための区域です。そのため、一般的な住宅地と同じように、自由に家を建てられるわけではありません。 しかし、市街化調整区域だからといって、すべての住宅建築が絶対に認められないというわけではありません。「農家住宅」や「分家住宅」など、一定の要件を満たす場合には、例外的に建築が……

農地法関係 2026年10月24日

所有者不明の農地は貸せる?農地バンクを利用するための手続き

こんにちは。奈良県で行政書士をしております山田です。 農地に関するご相談で「相続した田畑を自分では耕作できない」というお悩みと同じくらい多いのが、「そもそも現在の所有者が誰なのか分からない」「相続人がどこにいるのか分からない」という問題です。 登記簿を見ると何十年も前に亡くなった方の名前が記載されたままになっており、いざ相続人を調べようにも親族の状況が分からず話が進まない。このような農地は、地域で農業を続けていくうえでも大きな課題となります。 しかし、所有者や相続人が分からない農地であっても、一定の手続きを経て農業の担い手に貸し付けることができる制度があります。今回は、所有者……

農地法関係 2026年10月22日

農振除外とは?農地転用との違い・必要な条件・手続きの流れを解説

こんにちは。行政書士の山田です。 農地を購入して家を建てたい、事業用の土地として利用したい。このような計画を立てたとき、多くの方が「農地転用」の手続きをイメージされるかと思います。 ところが、農地転用の手続きの前に、もう一つ大きな壁となる手続きが必要になる場合があります。それが「農振除外(のうしんじょがい)」です。 土地の売買を進めてから農振除外が必要だと分かると、計画の大幅な見直しを迫られることもあります。今回は、農振除外とは何か、どのような条件や手続きの流れがあるのか、土地の購入や活用を考える際に確認すべき注意点を解説します。 1.農振除外とは?農地転用の前に立ちは……

農地法関係 2026年10月14日

農地に盛土をするには許可が必要?農地転用と農地造成の違いを解説

こんにちは。行政書士の山田です。 「田んぼに土を入れて、少し高くしたい」「畑の水はけが悪いので、土を入れて整地したい」農地を所有している方や、農業を営んでいる方の中には、このような希望をお持ちの方もいらっしゃると思います。 農地に土を入れる場合、気になるのが「農地法」の手続きです。農地を住宅や駐車場などに変える場合に「農地転用」の許可が必要になることは広く知られていますが、農地として使い続けるための盛土や造成(整地)については、判断に迷うこともあるのではないでしょうか。 実は、農地に盛土をする場合、すべてのケースで同じ手続きになるわけではありません。今回は、農地に盛土や造成を……

農地法関係 2026年10月12日

荒れた農地はどうなる?遊休農地の調査と農業委員会から届く通知への対応

こんにちは。行政書士の山田です。 「親から相続した田んぼが荒れてしまった」「高齢になり、畑の手入れができなくなった」「農地を貸したいけれど、今後どうすればよいのかわからない」 農地を所有していても、自分で耕作を続けることが難しくなる場合があります。特に、相続によって農地を引き継いだものの、農業をする予定がない方にとっては、管理が悩みの種になることもあるでしょう。 このようなときに知っておきたいのが、「遊休農地」という制度と、農地の利用状況を確認する農業委員会の役割です。今回は、荒れてしまった農地を今後どうするか考えるために、制度の基本と所有者が注意すべきポイントを解説します。……

農地法関係 2026年10月10日

相続した農地の名義変更は必要?相続登記と農業委員会への届出を解説

「親が亡くなり、田んぼや畑を相続したけれど、自分は農業をしていないので、そのままにしている」このような場合、注意したいのが農地の相続手続きです。 農地は、相続しただけで手続きがすべて終わるわけではありません。法務局で行う「相続登記(名義変更)」に加え、「農業委員会への届出」も必要になります。特に、何年も前に亡くなった親や祖父母の名義のままになっている農地は、現在の所有者や相続人を確認するところから始めなければならないことがあります。 今回は、相続した農地を放置することの問題点と、確認しておきたい手続きについて、行政書士の視点から分かりやすく解説します。 1.相続未登記農地とは……

農地法関係 2026年10月8日

農地を一時的に使う「一時転用」とは?資材置場・工事現場などで注意したいこと

はじめに:農地の「一時転用」とは? 「近くで工事をするので、しばらく農地を資材置場として使いたい」「工事期間中だけ、農地に仮設の施設や資材を置きたい」 このようなお話は、よくあります。 農地を住宅や駐車場、資材置場などとして使う場合には、農地法上の「農地転用」の手続きが必要です。そして、利用する期間が限られており、利用が終わった後に元の農地へ戻すことを前提とする場合には、「一時転用」という制度を利用します。 今回は、資材置場や工事現場などで農地を一時的に利用したい方に向けて、行政書士の立場から基本的な注意点や手続きのポイントを整理して解説します。 1. 「一時的だ……

農地法関係 2026年10月2日

農地に倉庫や農業用施設を建てるとき、農地転用は必要?

「農地に農業用の倉庫を建てたいのですが、農地転用の許可は必要ですか?」行政書士として農地転用の相談を受けていると、このような質問をよくいただきます。 農業用の倉庫ですから、「農業のために使うのであれば、農地転用は必要ないのでは?」と考える方もいるでしょう。一方で、農地に建物を建てる以上、農地として使わなくなるのだから、許可が必要なのではないかとも考えられます。 実際には「農業用施設だから必ず許可が必要」、あるいは「農業用施設だから必ず許可不要」という単純な話ではありません。今回は、農地に倉庫などを建てる場合に、どのような点を確認する必要があるのかを実務的な視点から整理します。 ……

農地法関係 2026年9月29日

農地を貸したいのに借り手がいない……「農地バンク」は何をしてくれる?

はじめに:農地の借り手探しで困っていませんか? 「親から農地を相続したけれど、自分では耕作できない」「農地を貸したいと思っているけれど、近くに借りてくれる人がいない」 農地を所有している方から、このようなご相談を受けることが少なくありません。農地は、宅地のように不動産会社に依頼して借り手を探すという方法だけでは、簡単に解決できない場合があります。 そこで知っておきたい制度の一つが「農地バンク」です。今回は、農地を貸したい所有者の立場から、農地バンクがどのような役割を果たしているのかを、農地手続きをサポートする行政書士の目線から整理してみます。 1. 農地バンク(農地中間……

農地法関係 2026年8月13日

【農地法第3条】農地の売買・貸借に必要な農業委員会の許可基準とは?

1. 農地法第3条とは?(農地の売買・貸借の基本) 「親から農地を譲ってもらいたい」「農業を始めるために農地を借りたい」――このような場合に関係してくるのが、農地法第3条です。 農地法第3条では、農地について所有権を移転したり、賃借権や使用貸借による権利などを設定・移転したりする場合、原則として農業委員会の許可が必要とされています。 ここで大切なのは、第3条の手続きは「農地を宅地や駐車場に変えるための手続き」ではないということです。農地を農地のまま、誰が所有するのか、誰が耕作するのかという「権利の移動」が中心になります。農地を住宅や駐車場などに変更する場合の「農地転用(農地法……