ある日、亡くなったお父さんの名義で残された「畑の土地」。
見るたびに草が伸び、近所からは「ゴミの不法投棄が心配」なんて声も。
でも、いざ調べようとしても、何から手を付ければいいのか分からない。
そんなときに、ひとまず自分で確認できる“地図の味方”があるんです。
それが、「農地ナビ」。
無料で使える地図サイトで、「この土地が家を建てられるのか」「農地転用できるのか」を調べる手がかりになります。
1. 地図の中に、あなたの土地の未来がある
「農地ナビ」は、農林水産省が公開しているインターネット地図です。
地番や住所を入れると、あなたの土地がどんな区域にあるのかを確認できます。
まるでGoogleマップのように全国を見られますが、目的は、 その土地が“農地として守られているのか”を見極めること。
なぜそれが大事かというと、農地は簡単に「宅地」に変えられないからです。
日本では食料を守るため、農地法という法律で厳しく管理されています。
つまり「自分が所有する土地だから好きに使える」とは限らないのです。
2. “青地”や“白地”。色でわかる農地としての扱い
農地ナビを開くと、地図がいくつかの色で塗られています。
緑がかった部分、白っぽい部分、灰色の部分など。
それぞれには、ちゃんと意味があります。
- 青地:農業を守るためのエリア。原則として転用できません。
- 白地:条件次第で転用できるエリア。
- 灰色(市街化区域):家を建てたり駐車場にしたり、比較的自由。
つまり、地図の色を見るだけで、「この土地の自由度」がある程度わかるのです。
そして、家を建てたい・売りたいという人にとっては、まさにその色が“運命の分かれ道”になります。
3. ある兄妹のエピソード:色が教えてくれたこと
奈良県に住むBさん兄妹。
亡きお父さんから、郊外の畑を相続しました。
「誰も農業していないし、そろそろ兄の家を建てようか」という話に。
ところが、役所に相談すると職員の方がこう言いました。
「その土地、農業振興地域の“青地”ですね。」
つまり、農業以外の利用は原則認められないという意味です。
驚いた兄妹は、その場で「農地ナビ」を見てみました。
地図上で土地を見ると、確かに一面が青色。
「あの道の向こうは白地なのに…」と悔しがる兄。
境界一つで状況が大きく違う現実に、唖然としました。
結果的にBさんたちは、別の白地の土地を購入して新居を建てました。
もし最初に農地ナビを見ていたら、無駄な時間と調査費用を減らせたかもしれません。
4. 誰でもできる!農地ナビでの“確認のしかた”
スマートフォンでもパソコンでも、使い方は簡単です。
- 検索サイトで「農地ナビ」と入力し、公式ページを開く。
- 地図を拡大して、自分の土地の場所を探す。
- 色をチェック(青・白・灰)しておおまかな方向性を知る。
難しい登録もいりません。
ただ、「色が違うと何が違うのか」は、やはり専門家に聞くのが確実。
けれども、何も知らずに相談するより、知ったうえで聞く方がずっと有利です。
5. 「青地だから無理」と決めつけないで
青地=絶対にダメ、ではありません。
条件が整えば、区域の見直し(いわゆる農振除外)で転用が認められるケースもあります。
ただし時間がかかり、年に一度しか受付しない自治体もあります。
だからこそ、早めの情報収集がカギ。
1年待てばできるのか、5年先でも難しいのか。
その判断の手がかりも、農地ナビの地図から始まります。
6. 「農地ナビ」は、家族の未来を考える地図
農地を相続した人の中には、「どうしていいかわからないまま放置している」という声が少なくありません。
けれど、放置すればするほど、雑草が伸び、固定資産税がかかり、管理も難しくなります。
そんなとき、農地ナビを見てみると、
「ここは白地だから将来的に家が建てられそうだ」
「この辺りは開発が進んでいるな」
と、未来の“絵”が少し見えてきます。 それは単なる地図ではなく、家族の次の暮らしを描くヒントなのです。
7. まとめ:地図を見て見当をつけ、専門家へ相談を
農地ナビは、専門家でなくても使える、あなたの味方です。
どんな土地にも“物語”があります。 かつてお父さんが鍬をふるっていた畑も、 次の世代では“暮らしの場所”に変わるかもしれません。 その第一歩が、農地ナビを開くことです。
画面の中の色が、あなたの土地の未来をそっと教えてくれます。
そして、もしその先で迷ったらそのときは専門家にご相談ください。
あなたの土地の“これから”を、一緒に考えましょう。
※本記事は一般的な内容をもとに執筆しています。実際の判断は各自治体で異なるため、詳細は専門家へご相談ください。
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