契約書の書き方をやさしく解説|基本構成・注意点・トラブルを防ぐコツ

「契約書なんて形式的なもの」「雛形を使えば十分」と思っていませんか? 実は、トラブルの多くは“書き方の誤り”や“確認不足”から起こります。 この記事では、行政書士が契約書の基本構成から注意点までを、わかりやすく丁寧に解説します。

1. 契約書とは?口約束ではダメなの?

契約書とは、当事者同士が合意した内容を文書にして残すものです。 「契約=契約書が必要」と思われがちですが、実は口頭でも契約は成立します。 たとえば、物を買う・サービスを受けるといった日常の行為も、法律上は契約です。 しかし、後日「言った」「言わない」の争いを避けるためには、やはり文書で残すことが重要です。 特にお金や権利が関わる取引では、契約書が“トラブルを防ぐ最後の砦”になります。

2. 契約書を書く前に押さえておくべき基本

契約書の目的は「合意内容を明確にし、万が一のときに証拠として使えるようにすること」です。 そのためには、相手との関係性や取引内容を正確に理解することが大切です。 契約書の作成前に確認すべきなのは、主に以下の3点です。

まず1つ目は「誰と契約するのか」という点です。 法人なら会社名や代表者名を正しく書く必要がありますし、個人事業主の場合も、屋号と本人の氏名を明確に記載する必要があります。 2つ目は「何を、どのように提供するのか」。 商品やサービスの内容を具体的に書かないと、後で「そんな約束はしていない」と言われかねません。 そして3つ目は「いつから、いつまで、いくらで」という契約期間と対価の明示です。 これをあいまいにすると、期限切れや支払い遅延をめぐるトラブルが起きやすくなります。

3. 契約書の基本構成を理解しましょう

契約書にはいくつかの定型的な構成があります。 内容は取引の種類によって異なりますが、多くの契約書は以下のような流れで構成されています。

① 契約当事者と目的

冒頭には「甲」「乙」などの当事者を特定する部分があります。 たとえば「株式会社〇〇(以下『甲』という)」という書き方です。 この部分で当事者を誤ると、契約自体が無効になる恐れもあるため、最初の確認が非常に大切です。

② 契約内容(義務と権利)

次に、どのような義務を負い、どのような権利を持つのかを明確にします。 納期や数量、報酬額、支払方法など、細かい条件を文章で明示します。 あいまいな表現(例:「できるだけ早く」「適切に支払う」など)はトラブルの原因になります。

③ 契約期間・解除条件

契約の有効期間や、解除の条件も重要です。 「自動更新」「途中解約」「契約違反による解除」など、想定される場面を書き込むことで、後の紛争を防ぎます。

④ 損害賠償・免責・管轄裁判所

問題が起きた場合の責任の範囲や、裁判をする場合の管轄裁判所を記載します。 これを省略すると、万一の際にどこで争うかが分からなくなり、無用な混乱を招きます。

4. 契約書でよくあるトラブルと注意点

1. 書いたつもりの内容が実は抜けていた

雛形をそのまま使うと、自分の取引内容に合わない項目が残っていたり、必要な条文が抜けていたりします。 「前回もこれで問題なかったから」と思って使うのは危険です。 契約内容に応じた調整が必要です。

2. 曖昧な表現が後の争いに

「必要に応じて」「誠実に対応する」など、一見柔らかい表現は便利ですが、法律的には解釈が分かれやすい言葉です。 具体的な条件(数量・金額・期間など)を明記しておくことが、安全な取引の第一歩です。

3. 印紙税・署名押印の不備

金銭の授受や請負契約などは、印紙税の対象になることがあります。 印紙を貼らずにトラブルになった例も少なくありません。 また、署名押印の位置や方法にも注意が必要です。電子契約の場合も、電子署名の有効性を確認しましょう。

5. 行政書士が伝えたい「契約書の本当の目的」

契約書は「相手を縛るためのもの」ではなく、「お互いの信頼を確認するためのもの」です。 書面を交わすことで、双方の立場を明確にし、不安を取り除くことができます。 特に長期的な取引関係を築く上では、契約書の存在が「安心材料」となります。 だからこそ、内容は丁寧に、相手の理解を得ながら作成することが重要です。

6. 行政書士に依頼するメリット

契約書の作成は、自分でも可能ですが、法律用語や条文の整合性に注意が必要です。 行政書士に依頼すれば、取引内容に合わせた適正な文言で、法的にも実務的にも有効な契約書を作成できます。 また、トラブルの未然防止を意識した「リスク回避型の契約文面」を提案できるのも専門家ならではの強みです。 特に、取引先との関係を崩さずに安全性を確保したい方には、専門家のサポートが有効です。

7. まとめ:契約書は信頼を形にするためのもの

契約書は難しい書類のように見えて、実は「お互いを守るための約束の形」です。 正しい知識を持って作成すれば、トラブルを防ぐだけでなく、相手との信頼関係をより強くすることができます。 もし「自分で作ってみたけど不安がある」「相手から送られてきた契約書を確認してほしい」と感じたら、行政書士に相談してみましょう。 専門家の目で確認することで、安心して取引を進めることができます。

※本記事は一般的な内容を解説したものです。具体的な契約内容や取引形態により適切な文言は異なります。実際の契約書作成は専門家にご相談ください。

クイズ:契約書の基本構成・注意点

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