遺言書を書いた方がいいのはどんな人?“まだ早い”と思っている人ほど要注意

「うちは財産も少ないし、遺言書なんてまだ早い」 「子どもたちは仲がいいから、揉めることなんてない」 そう思っている方は、実は“最も遺言書が必要なタイプ”かもしれません。 遺言書はお金持ちのためだけのものではなく、家族を守るための手紙でもあります。 今回は、行政書士として多くの相続現場を見てきた経験から、 「遺言書を書いた方がいい人」について分かりやすくお話しします。

更新日:2025年11月6日

1. 遺言書は“財産の多い人”だけのものではない

遺言書というと、「資産家が書くもの」というイメージを持たれがちです。 しかし、実際には一般家庭でもトラブルが起きるケースが少なくありません。 相続の揉め事は、財産の“多さ”よりも“思い込み”から生まれることが多いのです。

例えば、「長男が家を継ぐだろう」「この土地は兄に渡すつもりだった」など、 口で伝えていても、書面にしていないと法的には意味を持ちません。 そして亡くなった後に「お父さんはこう言っていた」と家族の記憶が食い違う── それが、最も多い相続トラブルの始まりです。

つまり、遺言書は財産のためだけではなく、家族の心を守るためのものでもあるのです。

2. 遺言書を書いた方がいいのはこんな人(実例から)

ここで、躯体的なケースを少し紹介します。

あるご家庭では、お父さんが亡くなり、相続人は妻と子ども二人でした。 家は長男が同居しており、次男は県外に住んでいました。 「家は兄が継ぐ」と家族全員が理解していたはずでしたが、 いざ相続が始まると「父の預金も半分ほしい」と次男が主張。 話し合いはこじれ、家庭裁判所での調停にまで発展しました。 お父さんが一言でも遺言書を残していれば、避けられた争いでした。

また別のご家庭では、夫婦の間に子どもがいないケース。 ご主人が亡くなると、遺産の一部が“夫の兄弟”にも相続されることを、奥様は知らなかったのです。 亡くなった後に兄弟から「相続分を現金で渡してほしい」と言われ、大変な思いをされました。 こうしたケースも、「遺言書で配偶者に全財産を相続させる」と明記していれば防げます。

3. 「うちは揉めない」と思っている家庭ほど危ない

相続の現場で最もよく耳にする言葉が、「うちは仲がいいから大丈夫」。 けれど、悲しいことに“遺産”という現実を前にすると、 兄弟の関係が一瞬で崩れてしまうことがあるのです。

お金の問題だけではありません。 「長男ばかり優遇された」「親の面倒を見たのに報われない」そうした感情のもつれが、争いを長引かせます。 遺言書があるだけで、「お父さんはこう考えていたんだ」と家族が納得しやすくなります。 つまり、家族仲を守る“クッション”として遺言書が働くのです。

4. 遺言書を書いた方がいい人のタイプ

遺言書が特に重要になるのは、次のような方々です。

・子どもがいない夫婦
・再婚しており、前妻(または前夫)との間に子どもがいる人
・自宅の名義を自分一人にしている人
・相続人が複数いて、誰にどれを渡すか迷っている人
・事業や不動産を次世代に引き継ぎたい人                                         

これらのケースでは、法律上の相続割合だけで分けると現実に合わないことが多く、 「争いにならないように事前に意思を残しておく」ことが不可欠です。

5. 遺言書を書くことは、“家族への思いやり”

遺言書を書くと聞くと、「死を意識するみたいで嫌だ」と話す方もいます。 けれど実際には、遺言書を書くことで“生きている今”を大切にする人が増えています。 なぜなら、それは自分の思いを家族に伝える行為だからです。

「この家を守ってほしい」「お母さんをよろしく頼む」「お世話になった人に感謝を伝えたい」 そうした言葉を遺言書に書くと、家族にとって何よりの“心の支え”になります。 お金の分配だけでなく、想いを伝えるための手紙としての意味もあるのです。

6. 遺言書を書くタイミングは「思い立った今」

遺言書に「書くべき年齢」は決まっていません。 若くても体が元気でも、家族や財産があれば、誰でも書くことができます。 実際に、「書こうと思っていたのに間に合わなかった」というご相談をよく聞きます。 病気や認知症が進むと、法的に有効な遺言が作れなくなるため、判断力のあるうちに作ることが大切です。

遺言書は一度書いたら終わりではなく、何度でも書き直せます。 ライフステージに合わせて見直すことで、より現実的で家族思いの内容に変えていけるのです。

7. まとめ:遺言書は「財産」よりも「想い」を残すもの

遺言書を書くことは、自分の人生を整理し、家族に安心を残す行為です。 財産の大小にかかわらず、「家族に迷惑をかけたくない」と思う人すべてに、遺言書は必要です。 それは、“お金の話”ではなく、“家族の絆”の話なのです。

行政書士としてお伝えしたいのは、遺言書は「最後の手紙」であり、思いやり」ということ。 今、少しでも気になった方は、どうか先延ばしにせず、今日という日を「最初の一歩」にしてみてください。    遺言書の作成や保管制度の利用、公正証書遺言の手続きなど、 ご自身に合った形を一緒に考えていきましょう。

※本記事は一般的な解説です。実際の相続関係や法的判断は個別に異なります。詳しくは専門家にご相談ください。

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第1問:行政書士が「最も遺言書が必要なタイプ」と指摘するのは、どのような家庭ですか?

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