交通事故の自賠責保険の慰謝料とは?仕組みから知る“被害者を守るお金”の話

交通事故のニュースを見て、「もし自分や家族が巻き込まれたら…」と考えたことはありませんか。
事故の被害にあった人が受け取るお金の中で、よく耳にするのが「自賠責保険の慰謝料」
けれど、仕組みを聞かれると「なんとなく知っているけど詳しくは分からない」という方が多いのではないでしょうか。

今回は、行政書士の立場から、「自賠責保険の慰謝料」について、わかりやすくお話しします。

更新日:2025年11月2日

1. そもそも「自賠責保険」とは?

「自賠責保険」とは、正式には自動車損害賠償責任保険のこと。
自動車やバイクを持つ人が必ず加入しなければならない強制保険です。 つまり、運転するすべての人が「他人をケガさせたときのため」に入っている保険です。

自賠責保険の目的は、被害者の生活を守ること。
事故によって治療費や休業損害が発生した場合、加害者に代わって一定額を補償してくれます。 その中に含まれるのが「慰謝料」という項目です。

2. 「慰謝料」って何のためにもらえるの?

慰謝料とは、事故によって受けた精神的苦痛への補償です。 交通事故では、身体の痛みや通院の不便さ、仕事や家事への支障、将来への不安など、 お金では計れない苦しみがあります。 それを少しでも和らげるために支払われるのが「慰謝料」です。

自賠責保険では、この慰謝料の金額が一定の基準で決まっています。 つまり、「誰が請求しても、同じ条件なら同じ金額になる」仕組みです。

3. 慰謝料はいくらもらえる?自賠責の計算方法

自賠責保険で支払われる慰謝料は、通院・入院した日数をもとに計算されます。 2025年現在、1日あたり4,300円が目安です。

ただし、すべての通院日数がカウントされるわけではありません。 次のように、「実際の通院日数×2」か「治療期間(日数)」の少ない方を基準に計算されます。

例)治療期間100日/通院日数45日の場合  
→ 45日×2=90日と100日のうち少ない90日が対象
90日×4,300円=387,000円

通院が長引けば、当然金額も増えます。 ただし、自賠責の上限は120万円(治療費・休業損害を含む)なので、 慰謝料単独で受け取れる額には限界があります。

4. 「後遺障害」がある場合は別の慰謝料が支払われる

事故によってケガが治らず、後遺症が残った場合には、後遺障害慰謝料が支払われます。 自賠責では、後遺障害を14段階に区分しており、等級によって慰謝料額が異なります。

5. 「自賠責」と「任意保険」の違いを理解しておこう

「自賠責」と「任意保険」は、目的も範囲も異なります。 簡単に言うと、自賠責=最低限の補償、任意保険=上乗せの補償です。

項目自賠責保険任意保険
補償対象人身のみ(相手のケガ・死亡)人身+物損(車や建物など)
補償上限120万円(傷害)契約内容による(数百~数千万円)
請求先加害者・保険会社・被害者請求任意保険会社

※自賠責保険だけでは足りない部分を任意保険が補う。ほとんどの運転者は、任意保険に加入されています。

6. 被害者請求という“自分で取り戻す方法”もある

「加害者が任意保険に入っていない」「示談が進まない」という場合でも、 被害者は直接自賠責保険に請求できる制度があります。 これを「被害者請求」といいます。

書類を整えるのは大変ですが、被害者にとっては大切な権利。 行政書士として私はこの手続きをサポートし、慰謝料を適正に受け取るための橋渡しを行います。

7.まとめ:慰謝料は“回復のための支え”

自賠責保険の慰謝料は、「苦しみへのお詫び」ではありません。
それは、事故にあった人が元の生活を取り戻すための支えです。 正しく理解し、正当に受け取ることが何より大切です。

交通事故の被害者は、法律や手続きの複雑さに戸惑うことが多いものです。 そんなときこそ、専門家があなたの味方になります。 安心して治療に専念し、未来を取り戻すために。 それが行政書士の役割だと、私は考えています。

※この記事は一般的な内容を解説したものです。個別の状況によって慰謝料額や請求手続きは異なります。まずはお気軽にご相談ください。

🤔 交通事故の慰謝料、正しく理解できていますか?

記事の内容を振り返り、ご自身の権利を守るための知識をチェックしましょう。

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