相続・遺言 5th page

相続・遺言 2026年5月6日

【相続の基礎知識】亡くなった方の確定申告「準確定申告」の期限と対象者

1. はじめに:亡くなった方の確定申告「準確定申告」とは? 身近な方が亡くなられたとき、ご遺族は悲しみの中でも多くの手続きを進めなければなりません。役所への届出や銀行口座の解約などと並んで、忘れてはならない重要な手続きの一つに「準確定申告」があります。 準確定申告とは、簡単に言えば「亡くなった方の代わりに行う確定申告」のことです。通常、確定申告は毎年1月1日から12月31日までの所得を計算し、翌年の3月15日までに申告・納税を行います。しかし、年の途中で亡くなられた場合、ご本人が申告を行うことはできません。 そのため、残された相続人が代わりに、1月1日から亡くなられた日までの……

相続・遺言 2026年4月28日

遺言の内容を秘密にしたい!秘密証書遺言の特徴と公正証書遺言との違い

「遺言書を書きたいけれど、中身を誰にも見られたくない。でも、亡くなった後に確実に発見してほしい……」 相続のご相談を受けていると、このような切実な思いを伺うことがあります。一般的に知られている遺言書には、自分で書く「自筆証書遺言」と、公証役場で作る「公正証書遺言」がありますが、実はその中間のような性質を持つ「秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん)」という選択肢が存在します。 今回は、行政書士の目線から、この少し珍しい「秘密証書遺言」の特徴と、もっとも確実と言われる「公正証書遺言」との違いについて、分かりやすく紐解いていきたいと思います。 1. 秘密証書遺言とは?「秘密」と「……

相続・遺言 2026年4月26日

【行政書士が解説】予備的遺言とは?妻が先に亡くなった場合の相続リスクと対策

行政書士として多くの相続相談をお受けする中で、もっとも多い遺言の内容の一つに「妻にすべての財産を相続させる」というものがあります。長年連れ添った配偶者の生活を守るための、非常に温かく、かつ合理的な選択です。しかし、実はこの遺言だけでは不十分なケースがあることをご存知でしょうか。 それは、「もし、遺産を譲る予定だった人が、自分より先に亡くなってしまったら?」というリスクです。これを放置すると、せっかく書いた遺言書が役に立たなくなってしまうことがあります。今回は、その「二次リスク」を回避するための「予備的遺言」について、行政書士の視点から分かりやすく解説いたします。 1. 「妻に全財産……

相続・遺言 2026年4月15日

夫が死亡し妻と未成年の子どもが残されたら…特別代理人選任の流れと必要書類

1. はじめに:最も多い相続パターンの「落とし穴」 夫が予期せず亡くなり、悲しみのなかで遺された妻と未成年の子ども。このようなケースは決して珍しくありません。しかし、いざ相続手続き(預貯金の解約や不動産の名義変更など)を進めようとしたとき、多くの人が直面する大きな壁があります。それが「未成年の子どもがいる場合の遺産分割協議」です。子どもが未成年の場合、通常の相続とは異なる特別な手続きが必要となります。今回は、行政書士の視点から、このケースで必須となる「特別代理人」の制度や手続きの流れについて分かりやすく解説します。 2. なぜ「親」が子どもの代理人になれないのか?(利益相反とは) ……

相続・遺言 2026年4月13日

相続登記義務化で変わる!登記簿に表示される「(亡)」マークの意味とは?

こんにちは。街の法律家、行政書士です。令和6年4月から、「相続登記の義務化」がスタートしました。この法改正に伴い、法務局の運用でもう一つ、非常に大きな変化が起きているのをご存知でしょうか。 それが、不動産登記簿の所有者の欄に表示されるようになった「(亡)」という符号(マーク)です。今回は、この新しい仕組みが私たちの生活にどう関わるのか、行政書士の目線で分かりやすくお話しいたします。 1. 登記簿に表示される「(亡)」の正体 最近、不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)を取得した際、所有者の氏名の後ろに見慣れない「(亡)」という文字を見かけた方がいらっしゃるかもしれません。 ……

相続・遺言 2026年4月11日

遺言執行者に選ばれたら?就任から完了までの手続きの流れ

はじめに:ある日突然、遺言執行者に指定されたら 亡くなられたご親族やご友人の遺言書を確認した際、ご自身が「遺言執行者」として指定されていて驚かれる方は少なくありません。日常生活で頻繁に耳にする言葉ではないため、「具体的に何をすればいいのか」「自分に務まるのだろうか」と不安に感じられるのが自然かと思います。 遺言執行者とは、遺言書に記載された内容を、遺言者に代わって具体的に実現していく責任者のことです。本記事では、遺言執行者に選ばれた方が行うべき手続きの流れを、就任から完了まで段階を追って、法律の規定に基づき分かりやすく解説いたします。 ステップ1:就任の判断と「就任通知」の送……

相続・遺言 2026年4月6日

おひとりさまのお墓はどうする?死後事務委任で選べる5つの納骨・埋葬方法

はじめに:おひとりさまの「最後」の備え、死後事務委任とは? 身寄りがないおひとりさまや、ご親族が遠方にいて死後の負担をかけたくないとお考えの方にとって、ご自身が亡くなった後の各種手続きを第三者に託す「死後事務委任契約」は非常に有用な備えです。 役所への届出や未払い費用の清算、遺品整理など、死後に発生する事務手続きは多岐にわたりますが、中でも多くの方が気にされるのが「ご遺骨の埋葬・お墓をどうするか」という問題です。お墓の継承者がいないおひとりさまにとって、これは切実な課題となります。 現代ではライフスタイルの変化に伴い、お墓を継ぐ人がいなくても選択できる多様な埋葬方法が存在しま……

相続・遺言 2026年4月4日

【2026年4月施行】不動産の住所変更登記が義務化!過去の引っ越しは対象?罰則や期限を解説

はじめに:2026年4月、不動産の住所変更登記が義務化されました 不動産(土地や建物)をご所有の皆様にとって、非常に重要な法律がスタートしました。2026年(令和8年)4月1日より、不動産の「所有権の登記名義人の氏名・住所の変更登記」が義務化されました。 これまで、引っ越しに伴う住所変更や、結婚等による氏名変更があった際、不動産登記簿の記録を変更するかどうかは原則として所有者の任意でした。しかし、今回の不動産登記法の改正・施行により、今後は決められた期限内に必ず変更申請を行わなければならないという明確なルールが適用されています。 なぜ今、登記の手続きが義務付けられたのか? ……

相続・遺言 2026年4月2日

家族構成が変わったら要注意!遺言書を見直し・書き直すべき3つのタイミング

はじめに:遺言書は「一度書いたら終わり」ではありません 「数年前に遺言書を書いたから、自分の相続対策はもう完璧だ」。そう安心されている方は少なくありません。しかし、行政書士として日々ご相談をお受けしていると、「昔書いた遺言書が、今の状況に合わなくなっている」というケースにに遭遇します。 遺言書は、作成した当時のご自身の意思を形にしたものです。しかし、長い人生において、家族の状況や財産の内容は常に変化していきます。民法でも、遺言書はいつでも、何度でも撤回や書き直しができると定められています。 遺言書は「一度書いたら終わり」の書類ではなく、ご自身の現状に合わせて定期的にメンテナン……

相続・遺言 2026年3月31日

【令和8年開始】所有不動産記録証明制度とは?相続時の不動産漏れを防ぐ方法

こんにちは。行政書士の山田です。 相続の手続きを進める中で、ご遺族の方から「亡くなった親がどこに不動産を所有しているか、正確に分からない」というご相談をいただくことは珍しくありません。令和6年の相続登記義務化に伴い、不動産の正確な把握はこれまで以上に重要になっています。 そうした中、令和8年(2026年)2月2日より、相続時の不動産調査を大きく変える「所有不動産記録証明制度」がスタートしました。今回は、日々の業務にあたる行政書士の目線から、この新制度の仕組みと実務上の注意点について、分かりやすく解説いたします。 1. なぜ相続時に「不動産の探し漏れ」が起きるのか? これ……