相続・遺言 3rd page

相続・遺言 2026年7月16日

【行政書士が解説】任意後見契約は途中で解除できる?契約前・契約後の違いをわかりやすく解説

1. はじめに 任意後見契約は、将来、認知症などで判断能力が低下した場合に備え、自分で信頼できる人を選んで支援を依頼する制度です。 ご相談の中でも、 「契約した後でもやめられますか?」 「相手との関係が変わった場合はどうなりますか?」 「一度契約すると変更できないのでしょうか?」 というご質問をいただくことがあります。 結論からいえば、任意後見契約は一定の場合には解除することができます。ただし、契約の段階によって手続きが異なりますので、その違いを理解しておくことが大切です。 2. 任意後見契約は「いつでも解除できる」とは限らない 任意後……

相続・遺言 2026年7月14日

【行政書士が解説】死亡保険金は相続財産になる?遺産分割・相続税・相続放棄との関係をわかりやすく解説

1. はじめに|死亡保険金は「相続財産」なのでしょうか? ご家族が亡くなられた後、悲しみの中でも進めなければならないのが相続手続きです。その際、行政書士としてよくいただくご相談の一つが、生命保険の死亡保険金についてです。 「父が加入していた生命保険の死亡保険金を受け取りました。この保険金は他の兄弟と分けなければならないのでしょうか?」「相続税はかかりますか?」「相続放棄をしても受け取れるのでしょうか?」 実は、死亡保険金は「民法(遺産分割)」と「税法(相続税)」で取扱いが異なる少し特殊な財産です。この違いを理解していないと、相続人同士のトラブルや、相続税申告で思わぬミスに……

相続・遺言 2026年7月12日

【行政書士が解説】「物忘れが増えてきた」親と任意後見契約を結ぶためのタイムリミットと準備

1. はじめに:「物忘れ」は任意後見契約を考える大切なサイン 「最近、親が同じ話を何度もするようになった」「財布や鍵の置き場所を忘れることが増えてきた」。このような親御さんの変化に、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 年齢とともに多少の物忘れが増えることは珍しくありません。しかし、その変化が認知症の始まりである可能性もあるため、「まだ大丈夫」と様子を見続けるのではなく、将来への備えを考え始めることが大切です。その備えの一つが任意後見契約です。 行政書士として多くのご相談を受ける中で感じるのは、「もう少し早く相談していれば任意後見契約ができたのに」というケースが少な……

相続・遺言 2026年7月10日

【行政書士が解説】公正証書遺言の作成当日の手順・所要時間・注意点

公正証書遺言は、公証人が法律に基づいて作成する遺言書であり、自筆証書遺言と比べて無効となるリスクが低く、原本が公証役場で保管されるため、安心して利用できる遺言方式です。 「公証役場へ行くのは初めてなので緊張する」「当日はどれくらい時間がかかるの?」「何を持って行けばいいの?」など、不安を感じる方も少なくありません。 また、2025年10月からは、公正証書の作成手続きのデジタル化が始まり、公正証書遺言についても電子化された新しい手続きで作成されるようになりました。そのため、これまでとは手続きの流れが一部変わっています。 今回は、行政書士の立場から、公正証書遺言を作成する「当日」……

相続・遺言 2026年7月8日

任意後見契約で任せられることとは?標準的な「代理権」を行政書士がわかりやすく解説

こんにちは。奈良県で行政書士をしております山田です。 日頃から相続や遺言などのご相談をお受けする中で、「将来、認知症などで判断能力が低下したときに備えたい」という理由から、任意後見制度についてご相談いただく機会が増えています。 その中でも特によくいただくご質問が、「任意後見人には具体的にどのようなことを任せられるのですか?」というものです。 任意後見人は、ご本人の代わりに何でも自由にできるわけではありません。任意後見契約で定めた代理権の範囲内で、本人の利益を守るために事務を行い、その職務は家庭裁判所が選任した「任意後見監督人」の監督を受けます。 今回は、公証役場で利用さ……

相続・遺言 2026年7月2日

配偶者居住権とは?自宅と生活費を守る仕組みを行政書士がわかりやすく解説

1. はじめに|残された配偶者の「住まい」と「生活費」を守る制度 「私が亡くなった後、妻(夫)は今の家に住み続けられるだろうか。」「自宅を相続すると生活費が足りなくなるのではないか。」 相続に関するご相談の中でも、このような不安を抱えているご夫婦は少なくありません。長年暮らしてきた自宅を離れなければならなくなったり、住む家は確保できても生活費が不足したりすると、その後の生活に大きな影響を与えてしまいます。 こうした問題を解決するために、2018年(平成30年)の民法改正により創設され、2020年4月1日から施行された制度が「配偶者居住権」です。 この記事では、配偶者居住……

相続・遺言 2026年6月30日

遺産を独り占めしようとする相続人がいるときは? 対処法を行政書士が解説

相続が始まると、ご親族の中には 「自分がすべて相続する」「遺産は一切渡さない」 などと主張し、遺産を独り占めしようとする方が現れることがあります。 大切なご家族を亡くされた直後に、このような問題に直面すると、大きな精神的負担を感じる方も少なくありません。しかし、日本の相続制度では、一人の相続人が他の相続人の権利を一方的に奪うことは容易ではありません。 この記事では、遺産を独り占めしようとする相続人がいる場合の対処法について、行政書士の視点から分かりやすく解説します。 1. まずは冷静に対応することが大切 遺産を独占しようとする相続人がいたとしても、法律上、他……

相続・遺言 2026年6月25日

一度書いた遺言は取り消せる?遺言の撤回・書き直しの正しい手順

1. はじめに:一度書いた遺言書はやり直せる? 「数年前に遺言書を書いたけれど、事情が変わったので内容を変更したい」行政書士として実務を行っていると、このようなご相談をいただくことがあります。結論から申し上げますと、一度書いた遺言書は、いつでも取り消す(撤回する)ことができますし、何度でも書き直すことが可能です。 民法第1022条には、「遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる」と明確に定められています。 私たちの生活環境は常に変化します。例えば、財産を譲りたいと考えていた方が先に亡くなってしまったり、新たに孫が誕生したり、あるいは……

相続・遺言 2026年6月20日

【行政書士が解説】自筆証書遺言が無効になる3つの理由と正しい書き方

1. はじめに:「字が下手」は問題なし!本当に怖いのはルール違反 行政書士として日々お客様のご相談に乗る中で、「遺言」に関するお悩みは非常に多く寄せられます。「自分の字は下手だから、手書きの遺言書(自筆証書遺言)は書きたくない」このようなお声をよく耳にしますが、行政書士の視点から申し上げますと、字の美しさは遺言書の有効・無効には一切関係ありません。ご自身で書いた文字であり、内容が読み取れるものであれば、法的な効力に影響はないのです。 本当に恐ろしいのは、「字が下手であること」ではなく、「法律で定められた厳格なルールを知らずに書いてしまうこと」です。民法という法律では、自筆証書遺言の……

相続・遺言 2026年6月14日

亡くなった親のスマホ、勝手に解約して大丈夫?「デジタル遺品」の思わぬ落とし穴

1. はじめに:急増する「デジタル遺品」に関するご相談 身内の方がお亡くなりになった際、葬儀や各種手続きに追われる中、「毎月の通信費がもったいないから」と、真っ先に故人のスマートフォン(携帯電話)を解約しようとする方は少なくありません。 しかし、行政書士として相続のお手伝いをしていると、この「スマホの早期解約」が原因で、後々の相続手続きが難航してしまうケースを頻繁に目にします。現代社会において、スマホは単なる連絡ツールではなく、金融資産や契約情報の「鍵」となっています。今回は、親のスマホを急いで解約してはいけない理由と、デジタル遺品に関する注意点をお伝えします。 2. 早期解……