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相続・遺言 2026年8月31日

「遺産分割は落ち着いてから」が命取りに?新しく始まった「10年の期間制限」と放置するリスクを行政書士が解説

1.「遺産分割は、落ち着いてから」で本当に大丈夫? 家族が亡くなった直後は、葬儀や各種手続きなどで忙しく、「遺産の話は、少し落ち着いてからにしよう」と考えることがあります。 もちろん、家族を亡くした直後に、すぐ遺産分割の話を進めることが難しい場合もあります。しかし、遺産分割を何年もそのままにしておくことには注意が必要です。 令和5年4月1日から、遺産分割について新しいルールが始まりました。ポイントは、相続開始から10年を経過すると、原則として「具体的相続分(生前贈与や介護の貢献度など)」を考慮した遺産分割ができなくなるということです。 「10年経ったら相続できなくなる」……

相続・遺言 2026年8月29日

【2024年義務化】相続登記はいつまで?3年の期限と10万円以下の過料への対処法を行政書士が解説

1.相続登記は「いつかやればいい」ではなくなりました 「親が亡くなったけれど、実家には誰も住んでいないから、そのままにしている」相続のご相談をお受けしていると、このようなケースは決して珍しくありません。 以前は、相続した不動産の名義変更をいつまでにしなければならないという法律上の義務はありませんでした。しかし、令和6年(2024年)4月1日から制度が大きく変わりました。相続や遺贈によって不動産を取得した相続人は、原則として、その不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。 さらに、正当な理由がないのに申請義務を怠った場合には、1……

相続・遺言 2026年8月27日

相続人の調査方法とは?戸籍から相続人を探す手順を行政書士が解説

1.「家族は分かっているから大丈夫」とは限らない理由 ご家族が亡くなり、いざ相続手続きを始めるとき、「相続人は妻と子どもたちだけだから、全員分かっています」とおっしゃる方は少なくありません。 たしかに、現在一緒に暮らしている家族だけを考えれば、相続人が誰なのかは簡単に分かるように思えます。しかし、不動産の名義変更や銀行口座の解約などの相続手続きでは、単に家族関係を知っているだけでは足りません。 遺産分割協議を行う場合には、「客観的に見て法律上の相続人が誰なのか」を第三者に対して証明し、その全員を明らかにする必要があります。そのために重要になるのが、亡くなった方(被相続人)の「……

相続・遺言 2026年8月25日

相続財産がわからないときはどうする?プラス・マイナスの財産を探す手がかり

はじめに|相続財産は「財産一覧」が残っているとは限りません ご家族が亡くなり、相続手続きを始めることになったとき、「父の財産はどれくらいあったのだろう」と困ることがあります。預金通帳が何冊か見つかれば分かりやすいのですが、実際には、すべての財産が一か所に整理されているとは限りません。 銀行口座、保険、不動産、株式などのプラスの財産だけでなく、住宅ローンや借入金、未払い金などのマイナスの財産が存在することもあります。そこで重要になるのが、亡くなった方が残した「生活の痕跡」です。 今回は、具体的な財産調査の方法というよりも、相続財産を見つけるために、まず何を手がかりにすればよいの……

【行政書士が解説】軽微な交通事故ほど被害者請求を検討すべき理由とは?「たいしたケガではない」と思ったときの注意点

はじめに|「軽い事故だから大丈夫」と思っていませんか? 交通事故に遭ったとき、「車は少しへこんだだけ」「体の痛みもそれほど強くない」「相手の保険会社が全部やってくれると言っているから大丈夫」と考えてしまうことはありませんか? もちろん、事故によるケガが本当に軽く、治療も短期間で終了するのであれば、大きな問題にならないケースもあります。 しかし、交通事故では、事故直後には分からなかった痛みが後から出てくることも決して珍しくありません。 そこで知っておきたいのが、自賠責保険の「被害者請求」という制度です。被害者請求とは、交通事故の被害者が、加害者側の自賠責保険会社に対して直……

【交通事故】過失割合が大きいときに被害者請求を検討する理由|自賠責の重過失減額を解説

1. 交通事故で「自分にも過失がある」と言われたら? 交通事故に遭ったとき、「相手の保険会社に任せておけば大丈夫」と考える方は少なくありません。もちろん、加害者側の任意保険会社が窓口となって手続きを進める「一括対応」が便利なケースもあります。 一方で、事故の過失割合について「自分にもかなり過失がある」と言われた場合には、少し注意が必要です。なぜなら、交通事故では「民事上の損害賠償における過失相殺」と「自賠責保険での減額」が、必ずしも同じように扱われるわけではないからです。 2. 「一般的な過失相殺」と「自賠責保険」のルールの違い 交通事故における過失割合とは、事故の発生……

相続・遺言 2026年8月19日

配偶者が突然亡くなったら?まず何をすればいい?残された家族が確認したい手続きの順番を行政書士が解説

配偶者が突然亡くなると、悲しみの中で葬儀や役所の手続き、年金、銀行、相続など、さまざまなことに対応しなければなりません。 「何から手を付ければいいのか分からない」というのは、決して珍しいことではありません。 相続のご相談を受けている行政書士としても、亡くなった直後は、すぐに遺産分けを急ぐよりも、まず「当面の生活を維持するため」の手続きから順番に進めることが大切だと感じます。 今回は、配偶者が突然亡くなった直後から、その後の相続手続きまでをどのような順番で考えればよいのかを行政書士の視点で分かりやすく整理します。 1.まずは死亡届など、亡くなった直後の手続きを行う ……

損保料率機構って何?自賠責保険の請求で知っておきたい役割と仕組み(行政書士が解説)

交通事故の被害に遭い、自賠責保険の手続きを進めていると、「損害保険料率算出機構」という名前を目にすることがあります。 「保険会社なのだろうか?」「ここが保険金を支払ってくれるのだろうか?」「なぜ自分の事故について調査するのだろう?」 初めて交通事故に遭った方にとっては、とても分かりにくい組織だと思います。今回は行政書士の立場から、損保料率機構が交通事故の場面で何をしているのかを、できるだけ分かりやすく説明します。 1. 自賠責保険の手続きで目にする「損保料率機構」とは? 損害保険料率算出機構、いわゆる「損保料率機構」は、損害保険料率算出団体に関する法律に基づいて設立され……

農地法関係 2026年8月13日

【農地法第3条】農地の売買・貸借に必要な農業委員会の許可基準とは?

1. 農地法第3条とは?(農地の売買・貸借の基本) 「親から農地を譲ってもらいたい」「農業を始めるために農地を借りたい」――このような場合に関係してくるのが、農地法第3条です。 農地法第3条では、農地について所有権を移転したり、賃借権や使用貸借による権利などを設定・移転したりする場合、原則として農業委員会の許可が必要とされています。 ここで大切なのは、第3条の手続きは「農地を宅地や駐車場に変えるための手続き」ではないということです。農地を農地のまま、誰が所有するのか、誰が耕作するのかという「権利の移動」が中心になります。農地を住宅や駐車場などに変更する場合の「農地転用(農地法……

子どもが起こした自転車事故。親はどこまで責任を負う?過失と賠償の基本を行政書士が解説

自転車は、子どもから高齢者まで幅広い世代が利用する身近な乗り物です。一方で、自転車は道路交通法上の「軽車両」に位置付けられており、事故によって相手にけがをさせれば、重大な損害賠償責任が問題になることがあります。日本損害保険協会も、自転車事故で数千万円に及ぶ高額な損害賠償が生じた事例を紹介しています。 特に親御さんにとって気になるのが、子どもが自転車事故を起こした場合です。「子どもが払えないなら、親が全部払うの?」この疑問を持つ方は少なくありません。 しかし、法律上は「子どもが未成年だから、親が必ず賠償する」という単純な仕組みではありません。今回は、自転車事故の過失割合と損害賠償につ……