奈良のお悩みスッキリ行政書士ブログ 14th page

相続・遺言 2025年12月20日

私があえて、費用のかかる『公正証書遺言』を強くおすすめする理由

行政書士として日々の業務にあたっていると、さまざまな「家族の風景」に出会います。円満に財産を引き継ぎ、笑顔で新たな生活をスタートさせるご家族。一方で、たった一つのボタンの掛け違いから、長年の兄弟仲に修復不可能な亀裂が入ってしまうご家族。 その運命の分かれ道にあるのは、往々にして「遺言書があったか、なかったか」、そして「その遺言書が”使えるもの”だったか」という一点に尽きます。 今日は、一介の行政書士としての現場の肌感覚から、あえて本音をお話ししたいと思います。遺言書にはいくつか種類がありますが、私は相談に来られたお客様には、ほぼ例外なく「公正証書遺言(こうせ……

交通事故の被害者請求 2025年12月18日

専業主婦でも休業損害はもらえるの?~交通事故の被害者請求で保険会社が教えてくれない権利~

交通事故に遭ってしまった際、多くの方が真っ先に心配するのは「怪我の治療」と「これからの生活」のことでしょう。通院のために家事がおろそかになり、家族に迷惑をかけてしまっている……と、心苦しい思いをされている専業主婦の方も少なくありません。 そんな中、ふと疑問が湧くことがあるはずです。「自分は外で働いていないけれど、仕事を休んだことによる補償(休業損害)はもらえるのだろうか?」 結論から申し上げます。専業主婦の方であっても、自賠責保険における「休業損害」を受け取る権利は明確に認められています。 しかし、残念ながら加害者側の保険会社から、この権利について手取り足取り詳しく教えてくれ……

交通事故の被害者請求 2025年12月13日

【基礎知識】交通事故の「弁護士特約」は行政書士にも使えるの? ~意外と知らない使い道とメリット~

こんにちは。行政書士の山田です。 事故から数ヶ月。ようやく痛みとの付き合い方が分かり、リハビリに通うリズムができてきた頃、多くの被害者の方が直面するのが、保険会社の担当者からのこんな連絡です。 「そろそろ事故から3ヶ月経ちますので、治療の終了をご検討いただけませんか?」「今月いっぱいで治療費の対応を打ち切らせていただきますね」 まだ首が回らないのに、まだ腰が重いのに……。「えっ、もう終わり? まだ痛いのに、どうすればいいの?」と、不安で夜も眠れなくなってしまったというご相談を、私はこれまで数え切れないほど受けてきました。 実は、これには「任意保険会社」ならではの事情(統……

相続・遺言 2025年12月11日

「残されたペットの面倒をみてほしい」は負託付遺言で実現するの?

はじめに 「自分に万一のことがあったあと、この子はどうなるのだろう」 犬や猫など、ペットと暮らしている方から、こうした不安の声を聞くことは少なくありません。家族同然に過ごしてきた存在だからこそ、最後まで責任をもって守りたい。中高年を過ぎ、将来のことを現実的に考え始めた方ほど、強く感じる悩みではないでしょうか。 ただ、ペットは法律上「物」として扱われ、人のように相続人になることはできません。では、「自分が亡くなったあと、ペットの世話をしてほしい」という希望は、法的に実現できないのでしょうか。 結論から言えば、負託付遺言(ふたくつきいごん)という方法を使えば、一定の範囲で実……

相続・遺言 2025年12月8日

認知症になったら遺言は書けない?「任意後見」とセットで考える老後の備え

「遺言は、認知症になってからでも書けるんでしょ?」 そう思っている方は少なくありません。しかし実務の現場では、認知症が進行してしまうと、遺言書が無効になってしまうリスクが非常に高くなります。 病院のベッドの上で、家族に囲まれながら「今のうちに遺言を書いてほしい」と頼まれても、その時点で本人の判断能力が低下していれば、残念ながら手遅れとなり遺言は成立しません。 つまり遺言は“書きたいと思ったとき”ではなく、“書けるうちに書いておくもの”なのです。 そして近年、遺言とセットで検討されることが増えているのが「任意後見契約」 1. なぜ認知症になると遺言が問題になるのか ……

農地法関係 2025年12月5日

「知らずに転用」になりやすい事例ランキング ~意外と気づかない“農地の使い方”に注意~

農地の相談を受けていると、ときどき「そんなつもりではなかったのに、転用と言われてしまった」という声に出会います。 悪意や故意がなくても、農地の利用方法によっては、法律上「農地以外の用途」に見なされることがあります。今回は、実務で特に発生しやすい事例をランキング形式で整理してみました。 「何が転用になるのかイメージしづらい」という方の参考になれば幸いです。 第1位:駐車場利用(砂利を敷いただけでも該当することがある) 農地を駐車場として使うケースが最も多く、トラブルの発生件数も多い印象です。 車を置いただけ 砂利を敷いて整地しただけ 親族が車を数台止め……

相続・遺言 2025年12月1日

「自分で書いた遺言書」が無効になる!?自筆証書遺言のよくある5つのミス

年齢を重ねると、誰しも「家族に迷惑をかけたくない」「遺産で揉めてほしくない」という想いが強くなってきます。そんな気持ちから、ご自宅で便箋やノートに遺言書を書き始める方は少なくありません。 しかし、もっとも悲しいのは、せっかく残した遺言が“無効”になってしまうこと。そして現実には、それが驚くほど多いのです。 相続争いは、財産の多い・少ないに関係なく起こります。だからこそ、遺言書を作ろうと思った時には、「無効にならないための知識」が不可欠です。この記事では、自筆証書遺言で特に多い5つのミスを分かりやすく解説します。ご自身やご家族の将来を守るために、ぜひ最後まで読んでみてください。 ……

相続・遺言 2025年11月29日

行政書士、司法書士、税理士、弁護士 相続は誰に相談するのがベストなの?

「相続の相談をしたいけれど、行政書士・弁護士・司法書士・税理士のどこに相談すればいいのか分からない」。そんな声を、日々の相談現場で本当によく耳にします。相続は、一生のうちに何度も経験するものではありません。そのぶん、最初の相談先選びがとても大切です。本記事では、相続でよく登場する士業それぞれの役割を、できるだけ分かりやすく整理しながら、「自分のケースなら誰に相談するのがよいか」をイメージできるように解説していきます。 1. 相続でよく登場する4つの士業を、まずシンプルに分類すると? 相続をサポートする士業といえば、代表的なところで「行政書士・弁護士・司法書士・税理士」が挙げられます……

その他 2025年11月27日

越境してきた隣家の木の枝と根を切ることができるのか?

隣の家の木の枝が自宅の敷地に伸びてきて、落ち葉の掃除が大変になったり、庭の日当たりが悪くなったり。我慢を続けている方は多いですが、実は木の枝と根の越境トラブルには法律上のルールが存在します。今回は「勝手に切ってもいいのか?」「トラブルにならずに解決する方法は?」を分かりやすく解説します。 1. 毎年の落ち葉、庭の暗さ…それでも何も言えないと悩む人は多い 「隣家の木の枝がうちの敷地に入ってきて、葉が散って掃除が大変」「庭が暗くなって洗濯物が乾きづらい」「果実が落ちて子どもが滑りそう」こうした相談はよくあります。とくに長年住んできた地域ではご近所付き合いがあり、強く言って関係が悪くなる……

その他 2025年11月26日

冗談が本当になる!? “心裡留保”が引き起こす思わぬトラブル

「そんなの冗談に決まってるだろ」。そう思っていたはずの一言が、本当に「契約」として扱われてしまうことがあります。民法には心裡留保(しんりりゅうほ)という考え方があり、「本心ではない意思表示」であっても、相手が本気だと受け止めれば、契約として有効になる可能性があります。特に、お金・不動産・相続といったテーマになると、「冗談」が大きなトラブルの引き金になることもあります。 1. 心裡留保とは? 「本心じゃないよ」では済まされない理由 まず、今回のテーマである心裡留保(しんりりゅうほ)について、ざっくり押さえておきましょう。心裡留保とは、民法第93条で規定されている概念で、簡単にいえば、……