2026年 4th page

相続・遺言 2026年8月25日

相続財産がわからないときはどうする?プラス・マイナスの財産を探す手がかり

はじめに|相続財産は「財産一覧」が残っているとは限りません ご家族が亡くなり、相続手続きを始めることになったとき、「父の財産はどれくらいあったのだろう」と困ることがあります。預金通帳が何冊か見つかれば分かりやすいのですが、実際には、すべての財産が一か所に整理されているとは限りません。 銀行口座、保険、不動産、株式などのプラスの財産だけでなく、住宅ローンや借入金、未払い金などのマイナスの財産が存在することもあります。そこで重要になるのが、亡くなった方が残した「生活の痕跡」です。 今回は、具体的な財産調査の方法というよりも、相続財産を見つけるために、まず何を手がかりにすればよいの……

【行政書士が解説】軽微な交通事故ほど被害者請求を検討すべき理由とは?「たいしたケガではない」と思ったときの注意点

はじめに|「軽い事故だから大丈夫」と思っていませんか? 交通事故に遭ったとき、「車は少しへこんだだけ」「体の痛みもそれほど強くない」「相手の保険会社が全部やってくれると言っているから大丈夫」と考えてしまうことはありませんか? もちろん、事故によるケガが本当に軽く、治療も短期間で終了するのであれば、大きな問題にならないケースもあります。 しかし、交通事故では、事故直後には分からなかった痛みが後から出てくることも決して珍しくありません。 そこで知っておきたいのが、自賠責保険の「被害者請求」という制度です。被害者請求とは、交通事故の被害者が、加害者側の自賠責保険会社に対して直……

【交通事故】過失割合が大きいときに被害者請求を検討する理由|自賠責の重過失減額を解説

1. 交通事故で「自分にも過失がある」と言われたら? 交通事故に遭ったとき、「相手の保険会社に任せておけば大丈夫」と考える方は少なくありません。もちろん、加害者側の任意保険会社が窓口となって手続きを進める「一括対応」が便利なケースもあります。 一方で、事故の過失割合について「自分にもかなり過失がある」と言われた場合には、少し注意が必要です。なぜなら、交通事故では「民事上の損害賠償における過失相殺」と「自賠責保険での減額」が、必ずしも同じように扱われるわけではないからです。 2. 「一般的な過失相殺」と「自賠責保険」のルールの違い 交通事故における過失割合とは、事故の発生……

相続・遺言 2026年8月19日

配偶者が突然亡くなったら?まず何をすればいい?残された家族が確認したい手続きの順番を行政書士が解説

配偶者が突然亡くなると、悲しみの中で葬儀や役所の手続き、年金、銀行、相続など、さまざまなことに対応しなければなりません。 「何から手を付ければいいのか分からない」というのは、決して珍しいことではありません。 相続のご相談を受けている行政書士としても、亡くなった直後は、すぐに遺産分けを急ぐよりも、まず「当面の生活を維持するため」の手続きから順番に進めることが大切だと感じます。 今回は、配偶者が突然亡くなった直後から、その後の相続手続きまでをどのような順番で考えればよいのかを行政書士の視点で分かりやすく整理します。 1.まずは死亡届など、亡くなった直後の手続きを行う ……

損保料率機構って何?自賠責保険の請求で知っておきたい役割と仕組み(行政書士が解説)

交通事故の被害に遭い、自賠責保険の手続きを進めていると、「損害保険料率算出機構」という名前を目にすることがあります。 「保険会社なのだろうか?」「ここが保険金を支払ってくれるのだろうか?」「なぜ自分の事故について調査するのだろう?」 初めて交通事故に遭った方にとっては、とても分かりにくい組織だと思います。今回は行政書士の立場から、損保料率機構が交通事故の場面で何をしているのかを、できるだけ分かりやすく説明します。 1. 自賠責保険の手続きで目にする「損保料率機構」とは? 損害保険料率算出機構、いわゆる「損保料率機構」は、損害保険料率算出団体に関する法律に基づいて設立され……

農地法関係 2026年8月13日

【農地法第3条】農地の売買・貸借に必要な農業委員会の許可基準とは?

1. 農地法第3条とは?(農地の売買・貸借の基本) 「親から農地を譲ってもらいたい」「農業を始めるために農地を借りたい」――このような場合に関係してくるのが、農地法第3条です。 農地法第3条では、農地について所有権を移転したり、賃借権や使用貸借による権利などを設定・移転したりする場合、原則として農業委員会の許可が必要とされています。 ここで大切なのは、第3条の手続きは「農地を宅地や駐車場に変えるための手続き」ではないということです。農地を農地のまま、誰が所有するのか、誰が耕作するのかという「権利の移動」が中心になります。農地を住宅や駐車場などに変更する場合の「農地転用(農地法……

子どもが起こした自転車事故。親はどこまで責任を負う?過失と賠償の基本を行政書士が解説

自転車は、子どもから高齢者まで幅広い世代が利用する身近な乗り物です。一方で、自転車は道路交通法上の「軽車両」に位置付けられており、事故によって相手にけがをさせれば、重大な損害賠償責任が問題になることがあります。日本損害保険協会も、自転車事故で数千万円に及ぶ高額な損害賠償が生じた事例を紹介しています。 特に親御さんにとって気になるのが、子どもが自転車事故を起こした場合です。「子どもが払えないなら、親が全部払うの?」この疑問を持つ方は少なくありません。 しかし、法律上は「子どもが未成年だから、親が必ず賠償する」という単純な仕組みではありません。今回は、自転車事故の過失割合と損害賠償につ……

離婚協議書 2026年8月9日

将来支給される見込みの退職金も、財産分与の対象になりますか?行政書士がわかりやすく解説

はじめに「まだもらっていない退職金」はどうなる? 離婚を考えている方からすると、「退職金をどう分けるのか」は気になる問題の一つです。 特に40代、50代以降の離婚では、長年勤務してきた会社から将来支給される退職金が、老後の生活を支える大切な財産になることがあります。 そこで、「退職金はまだ受け取っていないし、手元にないから、財産分与の対象にはならないのでは?」と考える方もいらっしゃいます。 しかし、将来支給される予定の退職金であっても、一定の条件を満たす場合には財産分与の対象となることがあります。 今回は、「まだ受け取っていない退職金」がなぜ財産分与の問題になるの……

相続・遺言 2026年8月7日

【行政書士が解説】デジタル遺言とは?新しい遺言制度の概要と今後の注意点

1. はじめに:デジタル遺言への関心の高まり 近年、行政手続や契約手続のデジタル化が進み、私たちの生活にも大きな変化が生まれています。その流れの中で、「遺言もスマートフォンやパソコンで作成できるようになるのではないか」という話題を耳にした方もいるのではないでしょうか。 実際に、国ではデジタル技術を活用した新しい遺言制度の導入に向けて検討が進められています。 今回は行政書士の立場から、「デジタル遺言」とは何か、現在の制度ではどこまでデジタル活用が認められているのか、そして今後どのような方向へ進んでいくのかを、現時点で確かな情報に基づいて解説します。 2. 現在の日本で「デ……

農地法関係 2026年8月5日

【行政書士が解説】家庭菜園でも農地法違反になる?農地を駐車場や資材置き場にしてはいけない理由

「自分が所有している土地だから、好きなように使っても問題ない。」このように考えている方は少なくありません。しかし、その土地が「農地」である場合には注意が必要です。無断で駐車場や資材置き場にしたり、建物を設置したりすると、農地法違反となる可能性があります。 今回は、農地法違反になりやすい事例や、農地を利用する際に知っておきたい基本的なルールについて、行政書士の立場からわかりやすく解説します。 1. 農地とは?「今は使っていない」でも農地法の対象に 農地法では、「耕作の目的に供される土地」を農地として定めています。現在実際に農作物を栽培している土地はもちろん、耕作できる状態であれ……