2026年 3rd page

その他 2026年9月20日

生前贈与の改正とは?2024年から何が変わったのかを分かりやすく解説

1. 最近の法改正で「生前贈与」の何が変わった? 「生前贈与」という言葉は、相続を考え始めた方なら一度は聞いたことがあると思います。「親が元気なうちに子どもへ財産を渡しておく」——一般的には、このようなイメージではないでしょうか。 ところが、令和6年(2024年)から、贈与税や相続税に関係する制度が大きく見直されました。特に、「年間110万円までなら大丈夫」「早めに贈与しておけば相続税対策になる」と昔の知識のまま単純に考えてしまうと、制度を正しく利用できない場合があります。 今回は、最近の改正によって生前贈与の何が変わったのか、できるだけ分かりやすく整理してみます。 2……

相続・遺言 2026年9月18日

相続した山林や田舎の土地はいらない?手放す前に確認したい7つのこと

「親から田舎の土地や家を相続したけれど、自分はそこに住む予定がない」「山林まで相続することになったが、管理することができない」 相続の相談を受けていると、このような話を聞くことがあります。特に、都市部に住んでいる方にとって、遠方にある土地や建物は、相続した後の管理も大きな負担になります。 では、このような不動産を手放したい場合、どうすればよいのでしょうか。今回は、相続した田舎の土地・建物・山林を整理するときに、まず確認しておきたいことを行政書士の目線から整理します。 1.「いらないから国に渡す」だけではありません 相続した土地を手放したいと考えたとき、最初に思い浮かぶの……

「過失割合9対1」でも自賠責は減額されない?7割未満の重過失減額を解説

交通事故に遭われた方から、「相手が9割、自分が1割の過失と言われました。自分にも過失があるなら、自賠責保険から受け取れる金額も1割減ってしまうのでしょうか?」とご相談を受けることがあります。 一般の交通事故の損害賠償では、被害者側にも過失があれば、その割合に応じて賠償額が減額される「過失相殺」が基本です。ところが、自賠責保険の仕組みには少し違った考え方があります。 結論から言うと、自賠責保険では、被害者の過失が7割未満であれば、原則として減額(重過失減額)は行われません。つまり、過失割合が9対1で被害者側の過失が1割であっても、それだけを理由に自賠責保険金が1割減額されるわけではな……

その他 2026年9月13日

所有者不明土地・建物管理制度とは?所有者が分からない不動産を管理するための仕組みを行政書士が解説

「隣の土地の所有者が誰なのか分からない」「登記簿を調べても、昔の所有者のままになっている」「所有者が分からない空き家があり、周囲への影響が心配」 土地や建物をめぐって、このような問題が起こることがあります。所有者が分からないからといって、近隣の人がその土地や建物を自由に使ったり処分したりできるわけではありません。 そこで、令和5年4月から始まったのが「所有者不明土地・建物管理制度」です。今回は、この制度がどのような場合に利用されるのか、従来の財産管理制度と何が違うのかを、身近な街の法律家である行政書士の目線から分かりやすく整理します。 1. そもそも「所有者不明土地」とは? ……

相続・遺言 2026年9月11日

成年後見人の報酬はどう決まる?家庭裁判所が見る「仕事内容」と財産額」成年後見人の報酬はどう決まる?

はじめに:成年後見人の報酬はどう決まる? 成年後見制度を利用するとき、「後見人にはどのくらいの報酬を支払うのだろう」と気になる方は少なくありません。 特に、行政書士などの専門職が成年後見人に選ばれるケースでは、本人の財産から報酬が支払われます。そのため、ご家族からすると「毎月いくらかかるのか」「財産が多いと報酬も高くなるのか」という点は、制度を利用する前に知っておきたいところですよね。 1. 成年後見人の報酬は「誰が」決めるのか? まず大前提として大切なのは、「成年後見人が自分で報酬額を決めるわけではない」ということです。 成年後見人が本人の財産から報酬を受け取る……

その他 2026年9月9日

共有私道ガイドラインの改訂とは?共有者の同意ルールを行政書士がわかりやすく解説

はじめに:共有私道の工事でこんなお悩みはありませんか? 「家の前の道路が私道になっている」「近所の何軒かで私道を共有している」このような土地をお持ちの方にとって、意外と問題になりやすいのが、私道の舗装補修や水道・下水道などの工事です。 以前は、「共有者の一人でも所在が分からなければ、工事を進めることが難しい」といった問題が生じ、生活に支障をきたすケースがありました。こうした問題を解消するため、令和5年(2023年)4月1日より改正民法が施行され、共有物のルールが大きく変わりました。それに合わせて、法務省の「所有者不明私道への対応ガイドライン」も第2版として改訂されています。 ……

相続・遺言 2026年9月3日

【国庫帰属のリアル】「いらない土地を国が引き取る制度」の厳しい審査基準と、申請前に知っておくべき2つのおカネ

「相続した土地を使う予定がない」「遠方にある土地なので、管理するのが難しい」「売ろうとしても買ってくれる人が見つからない」相続をきっかけに、このような相談を受けることが増えています。 こうした場合の選択肢の一つとして、令和5年4月27日から始まったのが「相続土地国庫帰属制度」です。この制度を簡単に説明すると、相続や遺贈によって取得した土地について、一定の要件を満たし、法務大臣の承認を受けた場合に、その土地を国庫に帰属させることができる制度です。 ただし、「いらない土地なら、国が無料で引き取ってくれる」という都合の良い制度ではありません。土地の状態についての厳しい審査があり、さらに申……

相続・遺言 2026年8月31日

「遺産分割は落ち着いてから」が命取りに?新しく始まった「10年の期間制限」と放置するリスクを行政書士が解説

1.「遺産分割は、落ち着いてから」で本当に大丈夫? 家族が亡くなった直後は、葬儀や各種手続きなどで忙しく、「遺産の話は、少し落ち着いてからにしよう」と考えることがあります。 もちろん、家族を亡くした直後に、すぐ遺産分割の話を進めることが難しい場合もあります。しかし、遺産分割を何年もそのままにしておくことには注意が必要です。 令和5年4月1日から、遺産分割について新しいルールが始まりました。ポイントは、相続開始から10年を経過すると、原則として「具体的相続分(生前贈与や介護の貢献度など)」を考慮した遺産分割ができなくなるということです。 「10年経ったら相続できなくなる」……

相続・遺言 2026年8月29日

【2024年義務化】相続登記はいつまで?3年の期限と10万円以下の過料への対処法を行政書士が解説

1.相続登記は「いつかやればいい」ではなくなりました 「親が亡くなったけれど、実家には誰も住んでいないから、そのままにしている」相続のご相談をお受けしていると、このようなケースは決して珍しくありません。 以前は、相続した不動産の名義変更をいつまでにしなければならないという法律上の義務はありませんでした。しかし、令和6年(2024年)4月1日から制度が大きく変わりました。相続や遺贈によって不動産を取得した相続人は、原則として、その不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。 さらに、正当な理由がないのに申請義務を怠った場合には、1……

相続・遺言 2026年8月27日

相続人の調査方法とは?戸籍から相続人を探す手順を行政書士が解説

1.「家族は分かっているから大丈夫」とは限らない理由 ご家族が亡くなり、いざ相続手続きを始めるとき、「相続人は妻と子どもたちだけだから、全員分かっています」とおっしゃる方は少なくありません。 たしかに、現在一緒に暮らしている家族だけを考えれば、相続人が誰なのかは簡単に分かるように思えます。しかし、不動産の名義変更や銀行口座の解約などの相続手続きでは、単に家族関係を知っているだけでは足りません。 遺産分割協議を行う場合には、「客観的に見て法律上の相続人が誰なのか」を第三者に対して証明し、その全員を明らかにする必要があります。そのために重要になるのが、亡くなった方(被相続人)の「……