山田勉 18th page

相続・遺言 2025年10月16日

遺言で「全部あげる」は通用しない?遺留分の基本とトラブル回避のポイント

「遺言書に“全財産を長男に相続させる”と書けば、それで決まりだと思っていた」──実際、こうしたご相談はとても多いものです。 ところが現実には、遺言書の内容があっても、法律で守られた取り分「遺留分(いりゅうぶん)」があり、すべての財産を一人に渡すことは原則としてできません。 本記事では、遺留分の基本的な考え方から、トラブルを避ける工夫まで、行政書士の立場からわかりやすくお話しします。 1. そもそも「遺留分」とは? 遺留分とは、相続人の中でも特定の人に保証されている“最低限の取り分”のことです。 簡単に言えば、遺言で「すべて長男へ」と書かれていても、他の相続人(配偶者や子ども)には、……

相続・遺言 2025年10月15日

自筆証書遺言保管制度の手続き・メリット・リスクをやさしく解説

「遺言書を自分で書きたいけれど、保管が不安…」そんな声をよくお聞きします。 令和になって設けられた “自筆自筆証書遺言保管制度” は、その不安を少し軽くしてくれる制度です。 ただし、万能ではありません。本記事では、制度の利用手順、得られるメリット、注意すべきリスク、さらには「どんな人に向いているか」を、行政書士の視点からご紹介します。 1. 自筆証書遺言保管制度とは何か?まずは制度の仕組みを押さえよう これまでの自筆証書遺言は、自宅で保管したり、封をしておいて開封前に家庭裁判所で検認を受けたりと、家族が発見できないリスクや紛失・改ざんの恐れがありました。 こ……

相続・遺言 2025年10月14日

遺言書との違いは?エンディングノートの役割と上手な書き方を行政書士が解説

「エンディングノートって聞いたことはあるけれど、何を書けばいいのかわからない」という方は多いものです。 私も行政書士として多くの方とお話ししてきましたが、実際に手を動かせない一番の理由は、「どこまで書けばいいのか」「遺言書と何が違うのか」が分からないからです。 この記事では、エンディングノートの目的や遺言書との違い、そして今日から書き始めるためのポイントを、やさしくお伝えしていきます。 1. エンディングノートと遺言書の違いを知ろう まず最初に整理しておきたいのが、エンディングノートと遺言書の違いです。 遺言書は「法的な力」を持つ書類で、財産の分け方や相続人の指定など、法律上の効力……

相続・遺言 2025年10月13日

【保存版】デジタル遺産とは?スマホ・ネット資産の相続で困らないための基礎知識

スマホやネット銀行、SNS、電子マネー、そして仮想通貨——いまや私たちの生活の多くはデジタル上に存在しています。 しかし、もしもの時にこれらの情報を家族が把握できなければ、財産が取り戻せない・削除できないといったトラブルが起こることもあります。 本記事では、行政書士の視点から「デジタル遺産」の基本知識と、今からできる準備をわかりやすく解説します。 1. デジタル遺産とは?身近にある「見えない財産」 現代の財産は、パソコンやスマホの中にもある 「デジタル遺産」とは、インターネット上や電子デバイスに存在する財産的価値のあるデータのことです。 たとえば以下のようなものが該当します。……

農地法関係 2025年10月12日

農地転用の費用はいくら?行政書士が相場・内訳・手続きのポイントをやさしく解説

「実家の田んぼを駐車場にしたい」「畑を売って住宅用地にしたい」と考える方は多いものです。しかし、いざ動き出そうとすると「農地転用にはどのくらい費用がかかるの?」「誰に頼めばいいの?」と戸惑う方が少なくありません。 この記事では、農地転用にかかる費用の目安・内訳・節約のコツを、行政書士の視点でわかりやすくお伝えします。詳しくない方にも読みやすいように、難しい専門用語はできるだけ使わずに説明します。 1. 農地転用とは? なぜお金がかかるの? 農地転用とは、「農地を農業以外の目的に使う」ことをいいます。たとえば、畑を住宅や駐車場、倉庫などに変える場合がこれにあたります。 転……

農地法関係 2025年10月11日

農地も対象?相続土地国庫帰属制度の対象範囲と申請手続きをわかりやすく解説

「親から田畑や山を相続したけれど、もう使う予定がない」「遠方の土地の管理が重荷」──そんなお悩みを持つ方に、公的な新制度『相続土地国庫帰属制度』があります。本記事は、法務省・政府広報など公的資料をもとに、農地は対象になるのか、どんな条件・費用・流れなのかを、行政書士の視点でやさしく解説します。 1. 制度の概要:相続土地国庫帰属制度とは 制度の目的と背景 令和5年(2023年)4月に始まった制度で、相続や遺贈で取得した土地を、一定の要件のもとで国に引き取ってもらえる仕組みです。所有者不明土地の増加や、管理困難な土地の放置による社会問題(防災・防犯・環境)に対応するために創設さ……

相続・遺言 2025年10月10日

相続人が行方不明で手続きが止まった!どう進めればいい?行政書士が具体策を解説

「相続の手続きを始めたいのに、兄弟のひとりと何年も連絡が取れない」「親戚が海外に移住して所在が分からない」。行政書士としてご相談を受ける中で、この悩みは決して珍しくありません。本記事は、分かりやすく今から何をすれば手続きが前に進むのかをやさしく解説します。 なぜ「行方不明の相続人」がいると相続が止まるのか? 相続は“全員参加・全員合意”が原則 相続では、遺産分割協議書に相続人全員の署名・押印が必要です。ひとりでも欠けると協議書は有効にならず、銀行の解約や不動産の名義変更も進みません。たとえ音信不通でも、その人の相続権は自動的に消えないからです。 「いないもの」として先に……

農地法関係 2025年10月9日

農地の種類で転用の可否が変わる? ~青地・白地、区域の違いを徹底解説(立地基準①〜⑤対応)~

公開日:2025/10/09 / 更新日:2025/10/09 目次 はじめに 転用を左右する2つの法律 青地/白地と都市計画の区域 立地基準①〜⑤と転用難易度 区分×区域×立地の難易度マトリクス 転用ステップと必要書類 専門家に相談するメリット まとめ 1. はじめに 「田んぼを駐車場にしたい」「畑の一角に家を建てたい」──こうしたご相談は多いですが、農地の転用には厳格なルールがあります。可否は単に「農地かどうか」では決まりません。青地/白地という区分に加え、市街化区域/市街化調整区域といった都市計画の区域、さらに本記事で……

相続・遺言 2025年10月8日

【保存版】遺言書の書き方をやさしく解説! ~自筆・公正証書・秘密遺言の違いとは?~

「遺言書は自分にはまだ早い」「財産は少ないから不要かも」──そんな声をよく耳にしますが、遺言書の有無で家族の負担や手続きの難易度は大きく変わります。本稿では、はじめての方にも分かりやすいように、遺言書の書き方と3つの方式(自筆・公正証書・秘密遺言)の違い、注意点を丁寧に解説します。 1. 遺言書が大切な理由:家族の負担を軽くし、想いを確実に伝える 遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があり、意見が分かれると話し合いが長期化しがちです。一方、法的に有効な遺言書があれば、「誰に何をどう渡すか」が明確になり、相続手続きはスムーズに進みます。遺言書は、まさに家族への思いやり……

農地法関係 2025年10月7日

農地を手放したい人へ ~農地のまま売れる相手と売れない相手~

公開日:2025/10/07 / 更新日:2025/10/07 目 次 はじめに 農地法3条許可の基本 農地のまま売れる相手 売れない相手(非農家)の扱い 相続・親族間での注意点 無許可売買のリスク 安全に手放す選択肢 まとめ 1. はじめに 「もう農業を続けるのが難しい」「相続した農地をどうすればいいのか分からない」──そんな悩みを抱える方は少なくありません。近年では、高齢化や後継者不足、生活拠点の移動などを背景に、農地を手放したいというご相談が増えています。 ただし、農地は宅地や山林と違って自由に売買できない点に注……